夢の新居や引っ越し先で、入居早々にゴキブリの赤ちゃんを見つけてしまうことほど、精神的にこたえることはありません。新築だから安心、あるいはハウスクリーニング済みだから大丈夫という油断が、後々の大きなトラブルにつながることがあります。実は、引っ越しというイベントそのものが、ゴキブリの赤ちゃんを新居に招き入れる最大のきっかけになることが多いのです。旧居で使っていた冷蔵庫や洗濯機、テレビなどの大型家電は、内部に赤ちゃんの隠れ家や卵鞘が潜んでいる可能性があり、そのまま新居に持ち込めば、新しい環境での繁殖拠点となります。新天地でゴキブリとの遭遇を回避するためには、荷物を運び込む前、そして運び込んだ直後の徹底的な予防清掃が不可欠です。まず、空っぽの状態の部屋で行うべきは、くん煙剤や加熱蒸散型の殺虫剤による空間除菌です。これにより、前の住人が残していったかもしれない、あるいは施工中に侵入した個体を一掃できます。特にクローゼットや押し入れの奥など、暗くて空気の淀んでいる場所には念入りに霧を行き渡らせましょう。次に、荷解きのプロセスです。引越し業者から借りた再利用の段ボールや、長期間倉庫に置かれていた段ボールには、ゴキブリの赤ちゃんが付着しているリスクがあります。荷解きが終わった段ボールは、その日のうちに家の外に出し、処分してください。室内に一晩置くだけで、潜んでいた赤ちゃんが新しい隙間を見つけて定着してしまいます。そして、家具や家電を配置する前に、壁や床の隙間、配管の貫通部を確認してください。新築であっても、エアコンのドレンホースの隙間や、キッチンのシンク下の配管周りにわずかな隙間があることがあります。ここを市販の隙間テープやパテで埋めることで、将来的に外から赤ちゃんが侵入してくるのを防ぐことができます。また、引っ越し直後は水回りの使用頻度が不安定になり、排水トラップの水が枯れてしまうことがあります。ここが乾くと、下水からゴキブリの赤ちゃんが上がってくる道ができてしまうため、定期的に水を流してトラップを機能させることが大切です。さらに、家電製品を設置する際は、壁から数センチ離して配置し、空気が流れるようにしてください。壁に密着させると、そこが熱の逃げ場のない暖かい潜伏場所になってしまうからです。新生活の始まりは、家全体の衛生環境をリセットできる絶好のチャンスです。このタイミングで赤ちゃんの侵入と繁殖を許さない鉄壁の防御を敷くことで、その後何年にもわたって、害虫のストレスを感じることのない快適な暮らしを送ることができるようになります。